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資料が残るということ(「成田らく」さんーその7)

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「成田らく」さんの資料は、まだまだ興味深いものがたくさんありました。

成田家史料-33のコピー

成田家にお邪魔した時は、印象深いお話もたくさん聞かせていただきました。

これらの資料群は「おばあちゃんの学習帖」として、ご家族の方々が本当に大切にされてこられたものだったのでした。伺うところによると、関東大震災のときには、この学習帳をお嫁さんが背中に背負って避難したそうです。また戦争が激化した際にも、学習帖を疎開先に送ったのだそうです。

 

こうして戦火を免れて、大切にされて来たノート類が、明治初期の津軽地方における女子教育の内実を知る貴重な資料として、青森県史などで活用されるようになったわけです。

 

資料が残るということ。それは偶然ではないのだと思いました。資料を残そうとした人たちの思いが重なってくるように感じたからです。成田家の資料には、おばあちゃんを敬愛し、その学びの足跡を大切に保管し、子孫に伝えて残そうとするご家族の気持ちがあらわれていたように思います。

成田家史料-009

 

(内容についてのお問い合わせはinfo@kitahara.coまでどうぞ)

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