Kanako Kitahara's Blog
今日は岩木山神社の歴史について、少しひもといてみます。岩木山神社は、津軽地方にそびえる岩木山の中腹にあります。古くから津軽地方一円の信仰の中心として、人々の祈りの場となってきました。
初詣の時期は雪が降っていることが多いのですが、それでも多くの人々でにぎわいます。
拝殿の中で、祈祷をしていただく人たちも多いです。
拝殿には、地元の銘酒も奉納されております。どれもみな、おいしいお酒です。
ところで、明治期の国家神道成立過程で、国内の神社は社格をつけられていました。これは、簡単に言うと神社の格付けであり、官社、諸社など、いろいろありましたが、官社は国から奉幣を受けるもので、格が高いものでした。
そして官社には皇族を祀るなどで朝廷に縁の深い官幣社、地方の有力な神社などが多かった国幣社の二つがあり、さらに国幣社は、国幣大社、国幣中社、国幣小社の3つのレベルがありました。
岩木山神社は、国幣小社に列せられていました。ただし、津軽地方の人々はこの「小社」という社格には満足できなかったようです。社格の昇格を望んで、いろんな活動が繰り広げられています。中には、岩木山神社の社格は青森県民の人格と連鎖がある、と考える人たちもいました(前田照雲「岩木山神社の昇格問題について」『陸奥の友』第一巻第二号)。
『青森県史資料編 近現代3』第10章第3節には、こうした内容も載せています。ぜひご覧下さい。