Kanako Kitahara's Blog
本日の津軽は見事な晴天でした。岩木山も美しい姿を見せてくれています。
今年は、例年になく岩木山の山頂がなかなか見えない年でした。雪は例年に比べて少ないのですが、なぜか岩木山の山頂に雲がかかってることがおおかったのです。
この岩木山の秀麗な姿は、古来からさまざまな人たちの心に残り、書き残されてきました。
日本が開国して間もない頃の明治初期に弘前にやってきた外国人たちも、いろいろ書いていて、今日のタイトル、「Stone and Tree Mountain」もその一つです。
明治7年に弘前にやってきたアメリカ人の若者、アーサー・マックレーは、弘前と東京と京都で教師をした後、アメリカに戻って体験記を書きます。そのとき、弘前での生活についてもいろいろと書き残していますが、本の中にエッチングの形で岩木山の姿を掲載しました。こんな感じです。
本のキャプションは「IWA-KI-SAN(STONE-AND-TREE MOUNTAIN)AS SEEN FROM THE RAMPARTS OF HIROSAKI CASTLE」(いわきさん 石と木の山 弘前城の城壁からの光景)となっています。
本文に紹介されているときの文章では、「Rock and tree mountain」となっています。いずれにしても、「岩木山」というニュアンスを伝えようと努力している姿が伝わります。
このエッチングの原板および原画となった写真は、現在プリンストン大学に所蔵されています。
マックレーは自著の中で、岩木山がこの地域の人たちに崇拝されていると書き残しました。実際、岩木山は信仰の対象でもあり、岩木山神社には多くの人たちが参拝しています。なによりその美しい姿は、津軽一円から望むことができ、どこからみても見とれるほどの美しさです。
岩木山の姿を日々眺めることができるということが、津軽に住むありがたさの一つかもしれません。
次の写真は、本日の岩木山。北原研オフィスがある弘前大学コラボ弘大の6階からの眺めです。